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派遣交換留学生×グローバルセンター長 対談


サノゴ 芙挺真さん(留学先:カレリア応用科学大学/フィンランド)×中川 亮平 グローバルセンター長

2024.05.13収録
毎日が発見と学びの連続!
自分の価値観がどんどん広がっていく(サノゴ)

中川センター長(以下「中川」):本日は現在、留学先のフィンランドにいるサノゴ芙挺真さんとつなぎ、リモートでお話を伺います。サノゴさん、こんにちは!留学はいかがですか?

サノゴ芙挺真さん(以下「サノゴ」):先生、お久しぶりです!滞在4ヶ月が過ぎましたが、毎日楽しいことであふれていて、たくさんのことを経験できました。まず、異なる国出身の友人とたくさん出会うことができました。その中で様々な文化、そして言語を知り、毎日が発見と学びの連続です。自分の世界観、価値観がどんどんと広がっていくことを実感しています。


中川:英語の力は前より上がったと思いますか?
サノゴ:思います。フィンランドの日常生活では英語を使うことは少ないのですが、様々な国の友だちとの会話を通して、英語も上達したと思います。

中川:どこの国の友だちができたのですか?
サノゴ:イタリア、スロバキア、韓国、ドイツなど…様々ですね。友だちとはイタリア、チェコ、オーストリア、イギリスなどを旅しました。

中川:旅してみて、いちばんのお気に入りの街はどこですか?
サノゴ:チェコの首都、プラハの町は美しかったですね。ごはんもおいしかったです。

中川:うらやましいなあ(笑)。フィンランドでの生活はいかがですか?

サノゴ:実際に住んでいるからこそフィンランドの文化(食事やサウナなど)を体験することができています。どれも日本では体験できないことばかりで、とても楽しいです。例えば凍っている湖の上を歩き回ったり、そこに穴をあけて魚釣りをしたり。最近ではまだまだ凍っている湖でアイススイミングをしました。日々フィンランドの豊かな自然とたくさん触れ合い、現地の方々と会話していくことで、自分の心が豊かになっていくことを感じます。これは本当に貴重な体験です。
また、経営学をフィンランドで学ぶことが出来たことはとても得るものが多かったです。EU圏内であるフィンランドで経営について学ぶことで、同時にEUの経済状況も知ることができました。日本にいるときよりも更に深く経営について学べたような気がします。
留学しているカレリア応用科学大学は、様々な国出身の学生で溢れています。だからこそグループワークや授業内の発言を通していろいろな価値観に直接触れ合うことができました。異文化の入り混じる空間で経営学や経済学を学べたことは、これから先、グローバル化していく社会で生きていく中で、必ず役立つだろうと確信しています。
学びの場は長野だけではない。
境界を越え、人々と分かり合える喜びを!(中川センター長)

中川:私たちグローバルセンターでは国境を越えるあらゆる学びの機会に関する情報提供や支援を行っています。センターの支援でもっともサノゴさんの力になれたことはなんですか?

サノゴ:留学をすると決まった直後からの資料(カレリア応用科学大学への提出書類やビザ申請)準備のためのサポートが特に助かりました。留学が決まったのが9月中旬頃だったためビザ申請などを早急に行わなければなりませんでした。しかし、ビザを申請することも留学をすることも初めてだったので、手順などが全く分からず、何から始めれば良いかもわからない状態でした。
不安でいっぱいだったときに、グローバルセンターのみなさんが1つ1つの手順を詳しく教えてくださり、スムーズに用意することができました。また、わからないことがあったとき、グローバルセンターにその旨を連絡すると、丁寧に納得のいくまで対応して頂きました。初めての事ばかりで不安に溢れていましたが、グローバルセンターのみなさんのサポートのおかげで留学に対する楽しみな気持ちがどんどん増していき、無事留学を開始することができました。現地に到着後も定期的に連絡を下さり、常に安心感をもって過ごすことができています。
そして、留学前に私が金銭面で困っているとグローバルセンターに伝えたところ、私にぴったりな奨学金制度を紹介していただきました。現在その奨学金にとても助けられています。奨学金をいただけるおかげで、自分の目的(達成したい目標)に集中して取り組むことができ、のびのびとフィンランドでの生活を楽しむことができています。奨学金制度を紹介してくださったグローバルセンターの方々には深く感謝しています。

中川:そう言ってもらえると、私たちとしても嬉しいです。
サノゴさんが留学を経験してみて「自分が変わったな」と思えるところはどこですか?

サノゴ:自分自身を好きになれたことです。高校生の頃の私の世界はとても狭かったです。常に周りの目を気にして、拙い英語を話すことさえ恥ずかしく感じていました。しかし留学に来てみて、どんな自分でも受け入れてくれる人々、環境に出会いました。周囲の人たちは良い意味で、何も気にしていないのです。そのおかげで恥ずかしさもなく、積極的に英語を話すことができ、自分の自信に繋がっています。言語の壁があったとしても優しく包み込んでくれる世界中の素敵な友人に出会えたからこそ、前よりも自分のことが好きになりました。
そして何よりフィンランドというヨーロッパ諸国の国に滞在したことで、日本の経済、政治について考える機会をいただきました。日本とまったく異なる社会システムだからこそ自然と「日本はどうなっているのだろう」と考えてしまいます。高校生の頃は日本という世界にしか目が向かなかったので、社会について疑問を感じる瞬間があまりありませんでした。しかし世界に出る機会をいただき、実際に異国に滞在し、異なる国から来た友人と過ごしたことで、自分の視野がグッと広がりました。

中川:留学に行って良かったですか?

サノゴ:もちろんです!もっと居たいくらいです!今回の留学も自分の将来、これからどんな自分になっていきたいかということをしっかりと考える時間があったからこそ実現することができました。留学するにあたって、サポートしてくださった中川先生をはじめとする、先生方、職員の方々の存在も大きいです。どんな進路であったとしても、自身の話を親身になって聞き、アドバイスをくださいます。本当に感謝です。

中川:留学を成功させるには、背景や価値観の違う人たちのことを真摯に学ぶことが大切です。事前に相手側と自分たちの歴史を学び、人々と真摯に向き合い、多面的に意見交換しながら、自己の相対的な位置を確認していくことができると思います。
学びの場は長野だけである必要は全くなく、むしろそれだけではもったいないと思います。国や心理的な境界を積極的に越えて人々と分かり合う喜びを、本校のみなさん一人ひとりに享受してほしいと思っています。

グローバルセンター センター長 中川 亮平 教授
【経歴】
東京三菱銀、American International Group、World Economic Forum、立命館大学、京都外国語大学を経て長野県立大学へ。2024年4月から現職

サノゴ 芙挺真さん
グローバルマネジメント学部グローバルマネジメント学科
グローバルビジネスコース4年 (取材当時)
【留学先】
カレリア応用科学大学(Karelia University of Applied Sciences)/フィンランド