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学生座談会


2024年4月に入学した3人の大学院生の対談から、入学のきっかけや大学院での学びの魅力を紹介します。

(左から)
三河ひよりさん
田中健太郎さん
堀越朋葉さん

学生座談会

現在の仕事と大学院に入学したきっかけ

三河:長野県立大学健康発達学部食健康学科の卒業生で、現在は長野県南端にある、全校生徒40人ほどの村立小中学校の栄養教諭をしています。 学校現場で栄養教諭の認知や食育が浸透していない現状を実感し、自分がどう動くべきか、一人では対応できない解決策を学びたいと思って大学院進学を決めました。

堀越:都内の大学の管理栄養士養成課程で学び、実習の授業で多くの先生に支えてもらった経験から、自分も支える側に回りたいと考え、卒業後に地元・群馬県の栄養士養成校の短期大学部に就職しました。現在は助手を務めています。 大学院に進学した理由は、助手として短大の調理実習や実験、給食作りなどの授業をサポートするなかで、私自身が研究や勉強をすることで学生の大変さを実感したいという気持ちと、教員として成長したいという思いがあったからです。 本学への志願を決めた理由は、学生時代に研究していた調理科学のほか、食文化を主な研究テーマとしている教員のもとで研究をできると思ったから。 また、長期履修制度が用意されていて、仕事をしながら学べる環境が整っている点も決め手でした。

田中:関東の大学で管理栄養士養成課程を卒業後、地元の長野県に戻り、1年間の病院勤務を経て、現在は市役所で行政栄養士として働いています。 病院に入院する前段階の疾病予防から管理栄養士として関わりたいと思ったことが、行政への転職の理由。現在は成人の健康管理や検診の対応、保健指導を主な業務としています。 大学院進学は、学生時代にコロナ禍で研究が満足にできない状況だったため、就職後、研究意欲が高まったことで目指すようになりました。 入試説明会に参加し、進学後は長野県内に研究フィールドをもつことができ、さまざまな職業や研究の経験者と交流できて自分の学びになると聞いたことが決め手になりました。

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学生

学びと仕事のバランスの取り方と大学院の環境の魅力

三河:平日は19時ごろから100分間のオンライン授業が週2~3回あります。 対面の集中講義は2週間に1回ほど。 南信から数時間かけて車で通っていますが、勉強をしたくて大学院に通っているので、苦労はないですね。 普段の業務のほうが大変なくらいです(笑)。

堀越:本学と自分が働く短大の環境が近いこともあり、職場の先生方の理解があって、すごく応援していただけています。 それに、自分の勉強を通して、学生たちの自宅での勉強や時間のやりくりの苦労など、授業以外の様子を感じることができました。 同期にも恵まれ、それぞれの職場の話を聞くなかで、自分が将来、栄養士養成校の教員としてどうありたいかを考える良い機会にもなっています。

田中:社会人を経験したことで学ぶ意義が明確になり、勉強の楽しさを感じますよね。 それが学生時代との大きな違いかな。いろいろな職場で働く同期の話も、自分の職場では絶対に聞けないような話ばかりですごく面白く、一つひとつが新鮮です。 まさに、私が大学院の説明会で「多くの人との交流が図れてさまざまな話を聞ける」と聞いたことにつながっています。

堀越:私が働く栄養士養成校の先生は教員以外の実務経験がある方が多いのですが、私自身は大学卒業後、すぐに学校で働きはじめたので、管理栄養士の仕事は教科書でしか理解していませんでした。 同期の皆さんの話を聞き、行政や学校の管理栄養士ならではの取り組みを知ってとても勉強になっています。 また、私が暮らす群馬と長野の文化の違いも感じ、地域を見直すきっかけにもなりました。

三河:授業は先生から話を聞く講義形式のものもありますが、皆それぞれの話をしながら議論をして内容を深めていくものが中心で、全員で話していることが多いですよね。

堀越:授業中の発言についても、自分の意見があまりに的外れだったらどうしようと思っていたのですが、先生方も同期もすごく優しくて、ひとつの意見として受け止めてもらえていると感じます。 うまく意見が言えなかった場合も先生方の対応が温かく「学生の立場なら先生からこう言ってもらえると安心するんだ」とわかり、将来、私が教える立場になったときの伝え方の参考にもなっています。

三河:社会人での受講といえば、私は「実装科学」の分野を社会人になって学ぶことができてよかったですね。 行政や学校の場合、国の政策を実際の現場で伝えていかなければいけませんが、政策と現場の実状がずれているときもあります。 そこをどう伝えていくかを、今はまだ勉強中ですが修得したいと感じています。

堀越:本学の授業は、専門職として地域や社会で何ができるかを考える内容が多いと受け止めています。 「健康・栄養政策」の授業では、地域におけるそれぞれの職場の役割について考えるなかで、私は短大が学生に対して授業を行うだけでなく、社会や地域住民のつながりの場としての役割もあると気づきました。 これまでは短大のことを地域の人たちに知ってもらおうという気持ちで、公民館で子ども向けの出張料理教室を行ったり、短大に地域の方を招いて食に関するイベントを行ったりしてきました。 でも授業を通し、地域社会の一員として短大の立場でできることを考えるのも私の大事な仕事だと実感しています。

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今後の展望と入学希望者へのメッセージ

田中:まずは修士論文執筆のために必要な能力を身につけたいです。

堀越:私は短大で若い世代と関わるなかで、若者の野菜摂取不足が問題だと感じています。 学生たちは勉強をしているので野菜の重要性をわかってはいるけれど忙しくて摂取ができないという状況を見て、解決できる食品開発を目指しています。 今考えているのは、群馬も長野も農業が盛んですが、規格外野菜や需給調整で産地廃棄をされる野菜を活用することで、農家と学生の双方の課題が解決できるような食品開発です。 試作と学生の評価を経て、受け入れやすい食品を明らかにしていきたいです。

三河:私が目指しているのは、自分のスキルアップです。 教育現場ではなかなか栄養教諭という職業が浸透しないので、本学で学んだことを現場に持ち帰り、栄養教諭ができることを示したうえで、ほかの先生方に栄養教諭を活用していただけるような取り組みができたらと考えています。 そのためにも、所属する栄養教育のゼミで、栄養教諭の存在意義や食育に対しての先生方の考え方など、根本的なところから知りたいという気持ちが今は強いですね。 本学の先生方はとてもフランクで、ささいな相談事も親身になって応じてくれるので、これから入学する学生には安心して臨んでほしいと思います。

堀越:私も学生時代は先生方に相談しやすい環境でしたが、本学との大きな違いは人数です。 本学は小規模だからこそ、授業中は先生や受講者同士の意見交換がしやすいと感じています。 また、入学前の事前面談では、短大での仕事を続けながら学びたいと相談をしたら、長期履修計画で受講すれば仕事と勉強が両立できると親身になって考えてくださいました。

田中:私も入学前に先生との事前面談で研究計画を相談でき、試験対策も指導してもらえたのが心強かったですね。 大学院の受験はハードルが高いイメージがありましたが、事前面談で疑問点を質問し、しっかり勉強すれば院生になれることは、ぜひ皆さんに知っていただきたいです。

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